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【和尚さんの 一分で今日をいい日に変えることば】

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題名和尚さんの 一分で今日をいい日に変えることば
著者名取 芳彦
出版社永岡書店
出版日2025年11月
価格968円(税込)

著書累計100万部突破! 

密蔵院住職の名取芳彦和尚(ほうげん和尚)が綴る何気ない日常を心おだやかに過ごすため法話エッセイ集。1月1日から12月31日まで366日分を収録。

朝1分、日めくりカレンダーをめくるように気楽に読み進めると、心のコリがスッキリほぐれて、1日を穏やかに過ごすコツが身についていきます。

<例えば……>
・良いこと、悪いことの比率が3対1で幸せ
・生きがいをなくした人を年寄りという
・挫折はジャンプ前のしゃがみ込み
・「損・得」は人生や生き方に当てはめる言葉ではない
・できそうなことではなく一生懸命になれることを探す
・生まれただけで親孝行の8割は終わっている
・比べて喜ぶと人を傷つける 比べて悲しむと己を失う
・トイレは自分が入った時よりきれいにして出てくる
・大晦日の夕日にこの1年を感謝する

など、クスっと笑えたり、気が引き締まったり、しんみりしたり…日々をていねいに生きるための仏教の知恵が詰まった1冊です。

引用:永岡書店

ポイント

  • 著者が大切にしているのは、「教えること」よりも「気づいてもらうこと」である。そして、知識とは、人より優位に立つためではなく、人の心を穏やかにするために使うものなのだと教えられる。
  • 私たちは少し嫌なことがあるだけで腹を立て、人を責め、自分の心まで乱してしまう。そんなときは、「迷惑をかけられた」と考えるのではなく、「お互い様」と受け止めることが大切だ。そのような心がけが、人生をより穏やかなものにしてくれるのである。
  • 人生には、自分ではどうにもならないことが数多くある。だからこそ、物事を変えようとする前に、自分の受け止め方を少し変えてみることが大切だ。その小さな積み重ねが、穏やかな毎日につながっていくのである。

サマリー

一日ひとつ、心を整える言葉に出会う

忙しい毎日を送っていると、心がざわつき、自分を見失ってしまうことがある。

そんなときに必要なのは、大きな成功法則でも劇的な人生論でもない。

一日の終わりや始まりに、ほんの一分だけ心を整える時間なのかもしれない。

本書は、一年366日それぞれの日にまつわる出来事や季節、祝日、自然などを題材にしながら、短い法話を届ける一冊である。

毎日一ページ、わずか14行ほどの文章で構成されており、気軽に読み進められる。

著者は住職であり、仏教だけでなく歴史や文化、自然、文学など幅広い知識を持つ人物である。

しかし本書を読んでいて印象的なのは、その知識をひけらかそうとする姿勢がまったく感じられないことだ。

知識は相手を論破するためではなく、心を少し軽くするために使われる。

だからこそ、一つひとつの言葉がやさしく、自然と肩の力を抜いてくれる。

知識は人を楽しませるためにある

本書には難しい仏教用語が並ぶわけではない。

祝日や季節の花、自然現象、昔から伝わる文化など、誰もが知っている題材を入り口にして、人生について静かに語っていく。

著者が大切にしているのは、「教えること」よりも「気づいてもらうこと」である。

正しさを押し付けるのではなく、ユーモアを交えながら「こんな考え方もある」とそっと差し出してくれる。

そのため説教臭さはなく、むしろ読後には自然と笑顔になれる。

知識とは、人より優位に立つためではなく、人を穏やかな気持ちにするために使うものなのだと教えられる。

欲張らない心をユーモアで伝える

本書の中でも印象的なのが、2月14日、バレンタインデーのページである。

著者は「本来なら世の中のチョコレートは全部自分のところへ届くはずだ」と冗談を語る。

しかし、そんなにたくさん届いても食べ切れないから、他の人へ譲ってあげているのだという。

世の女性たちも本当は自分へ渡したいと思っているけれど、それでは困るだろうと気を遣って別の人へ渡しているのだ、と笑いを誘うのである。

もちろん本気で言っているわけではない。

このユーモアの裏には、「欲しい」「足りない」という気持ちは、自分の心が作り出しているという教えがある。

物はそこに存在しているだけであり、それに価値を与えているのは自分自身の認識である。

欲張らなければ、心はもっと自由になれる。

難しい教えも、笑いを交えることで自然と心へ入ってくるのである。

海のような器を持つ

7月21日の海の日には、著者ならではの視点が語られている。

法律では海の日は「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日」と定められている。

しかし著者なら、「海の偉大さを見習う日」と名付けたいという。

海は、澄んだ川の水も濁った川の水も区別せず受け入れている。

文句も言わず、拒むこともなく、すべてを包み込んでいる。

その姿に、人間が学ぶべき心のあり方があるという。

私たちは少し嫌なことがあるだけで腹を立て、人を責め、自分の心まで乱してしまう。

しかし海は違う。

どんなものが流れ込んできても、その大きさゆえに動じない。

「迷惑をかけられた」と考えるのではなく、「お互い様」と受け止められる人は、それだけで人生が穏やかになる。

海のような広い心を持つことができれば、今まで大問題だと思っていたことも、小さな出来事に見えてくるのかもしれない。

自然は人生の先生である

本書では植物や草花、季節の移り変わりについて触れられる場面も多い。

自然は何も語らない。

しかし、静かにそこへ存在し続けることで、多くのことを教えてくれる。

春には花が咲き、秋には葉が散り、冬には静かに力を蓄える。

人間も同じように、無理をして咲き続ける必要はない。

立ち止まる季節があってもいい。

休む時間があるからこそ、また新しい花を咲かせることができる。

著者は自然を単なる風景として見るのではなく、人間の生き方を映し出す存在として見つめている。

だから本書を読むと、道端の草花や空の色にまで目を向けたくなる。

一日一分だから続けられる

本書の魅力は、一日分が非常に短いことである。

長い自己啓発書を読む時間がなくても、一ページだけなら読むことができる。

朝読めば、その日を穏やかな気持ちで始められる。

夜読めば、一日の疲れや心のざわつきを静かに手放せる。

毎日少しずつ積み重ねることで、自分自身の考え方も少しずつ変わっていく。

人生を大きく変える特別な言葉ではなく、小さな気づきを毎日受け取ることが、本書の価値なのである。

また、366日という構成だからこそ、その日の出来事や季節に合わせて読む楽しさもある。

一年後に同じページを読み返せば、自分自身の感じ方が変わっていることにも気づくだろう。

仏教は日常の中にある

本書には仏教の考え方が根底に流れているが、宗教色は決して強くない。

むしろ、仏教を「日々を少し生きやすくする知恵」として紹介している。

怒り、欲、不安、焦り。

誰もが抱える感情を否定するのではなく、「少し見方を変えてみませんか」と語りかけてくれる。

その優しい距離感が、本書を読みやすいものにしている。

人生には、自分ではどうにもならないことが数多くある。

だからこそ、物事を変えようとする前に、自分の受け止め方を少し変えてみる。

その積み重ねが、穏やかな毎日につながっていくのである。

From Summary ONLINE

本書は、一日一ページという短い文章の中に、人生を穏やかに生きるための知恵を詰め込んだ一冊である。

住職ならではの豊富な知識は、人を驚かせるためではなく、心を軽くするために使われている。

ユーモアを交えた法話や、自然から学ぶ生き方、祝日に込められた意味を通して、読者は少しずつ物事の見方を変えていけるだろう。

忙しい毎日の中で、自分を見つめ直す時間は意外と少ない。

本書は、一日たった一分でも心を整える習慣を与えてくれる。

大きな変化を求めるのではなく、小さな気づきを積み重ねたい人にこそ手に取ってほしい一冊である。

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