インフォメーション
| 題名 | マーケターのように生きろ: 「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動 |
| 著者 | 井上 大輔 |
| 出版社 | 東洋経済新報社 |
| 出版日 | 2021年2月 |
| 価格 | 1,760円(税込) |
【「何者でもない自分」が最強の武器になる生き方】
「やりたいこと」なんてなくていい。
「相手がしてほしいこと」をしよう。ただし、とことん、徹底的に――。
マーケティングの英知が生んだ【4ステップ】で
「仕事」「キャリア」「副業」「プライベート」…すべてで「求められる人」になれ!
STEP1 「自分がもっとも輝く場所」が見つかる…………市場を定義する
STEP2 「相手が本当に欲するもの」がわかる……………価値を定義する
STEP3 「自分がやるべきこと」がわかる…………………価値をつくりだす
STEP4 「自分を必要とする相手」に見つけてもらう……価値を伝える
【本書の効能】
①あなたが「本当に輝ける場所と方法」が見つかる
自分からではなく「相手からスタート」するマーケターのような生き方で、
どんな人でも「必要とされる場所」と「そこで輝く方法」が見つかる!
②「マーケティング」の本質がわかる
さまざまな場面で価値観が激変する世界では、
「市場を定義し、価値を定義し、つくりだし、伝える」マーケティングの知識は
すべてのビジネスパーソンに不可欠なスキルになった。
その本質を、マーケティングの実務家が余すところなく解説!
【著者からのメッセージ】
自分に特別な才能がないことは自覚しています。
もしあったとしたら、あの「暗黒時代」はなかったはずです。
私が「人から必要としてもらえる」ようになったのは、
そんな暗黒時代から現在に至る20年で体得した、
「生きる知恵」としてのマーケティングのおかげです。
私はマーケティングを理解することを通じて、
仕事の幅を大きく広げることができました。
そして、キャリアプランを見直すこともできました。
のみならず、それを生き方のレベルにまで広げることで、
個人としての情報発信や趣味も充実させることができました。
本書ではそんな「生きる知恵」としてのマーケティングを、余すところなくお伝えします。
引用:東洋経済新報社
ポイント
- マーケティングとは「価値をつくって、届けて、交換する」こと
- 「マーケターのように生きる」とは、常に相手からスタートし、相手を理解し、相手の期待に応えること
- 相手が感じられない価値は、ないのと同じである
サマリー
はじめに
「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動をお伝えする。
「人から必要としてもらえる」ようになれたのは、「生きる知恵」としてのマーケティングのおかげであると著者は語る。
そんな生きる知恵を、この1冊で余すことなく伝えたいというのが本書の思いである。
マーケティングとは「思想」である
マーケティングとは
この本はマーケティングの教科書ではない。
マーケティングを自分とは関係がないものだと思っている人にこそ読んでもらいたい。
生きる知恵として、「仕事」「キャリア」「人生」に活かしてもらいたい。
マーケティングとは「価値をつくって、届けて、交換する」ことである。
ある動物愛護団体が、地域猫を管理するための寄付金を募るとする。
この団体は「猫が幸せに暮らせる社会」という価値を作っている。
そのために仕組みを作り、活動をポスターなどで広く伝える。
それをみた愛猫家は、自分の持つお金という価値を、この「猫が幸せに暮らせる社会」という価値と交換するのである。
団体は集めたお金で、猫が地域と共生するための活動を行い、それを支援者たちに報告することで活動を届けている。
一連の活動を通じ、この団体は価値をつくって、伝えて、交換して、届けている。
つまり「マーケティング活動」なのである。
マーケティングは「生きる知恵」
仕事・キャリア・プライベートに活かそうというのが本書の提案である。
常に自分ではなく相手からスタートし、相手の求めるところを深く理解し、それを提供することで相手の役に立とうという考え方だ。
「自由主義」や「共産主義」のような思想には、それが正しいとか間違っているかということはない。
それに共感するかしないかであり、マーケティングも同様である。
1つの思想には、それと対立する思想がある。「芸術主義」とでもいうべきものだ。
「自我」「内なるもの」「才能」を重視する考え方で、自分の中に眠っている才能を見つけ、それを解き放つことで、世の中にインパクトを与えることをよしとする。
しかし、「多くの人を惹きつける才能」を持つ人なんてごく少数である。
「マーケターのように生きる」ことは、そうした才能を持っていない人の輝く方法なのだ。
マーケティングとは「人類の英知の結晶」である
相手を理解し、その期待に応える
「マーケターのように生きる」とは、常に相手からスタートし、相手を理解し、相手の期待に応えることだ。
しかし、「相手を理解し、その期待に応える」と口で言うのは簡単だが、「相手とは誰なのか?」「その期待とは何なのか?」「それにどう応えたらいいのか?」と掘り下げていくと、これはなかなか一筋縄ではいかない問題だと気がつく。
「お客様を理解し、その期待に応える」ことが大成功した社長の成功の秘訣だとしても、そのやり方には、ほぼ無限のバリエーションがあり、誰もが同じように大成功できるわけではない。
マーケティングは、その「やり方」をとことん掘り下げた「実践の知識」でもある。
「相手を理解し、その期待に応える」やり方のほぼ無限のバリエーションを、世界中の企業が何十年にもわたって試行錯誤した、壮大な実験の結果なのである。
企業としても個人としても、それを使わない手はないと著者は語る。
もっとも重要な「実践の知識」
相手が感じられない価値は、ないのと同じである。知覚価値ともいう。
例えばミネラルウォーターの味の違い。同じ軟水であれば、ミネラルが含まれる量に微妙な違いはあるが、その成分や味の違いは、消費者には感じられない。
栄養学的には意味があるかもしれないが、マーケティングにおいては価値の差とは言えない。
また、「価値」とは機能性だけとは限らない。知覚価値について、裏を返せば、実際には差が無くても、相手が何かしらの違いを感じれば、それは価値になるのである。
例えばお洒落でスタイリッシュなイメージの天然水には、「飲んでいると素敵にみえる」という価値があるかもしれない。使う人にとって「意味があるか」を問う価値を、「情緒的な価値」という。
この「知覚価値」「情緒的な価値」を知っていると、あらゆる職種で仕事の引き出しがグッと広がるであろう。
「役に立つ」レベルの価値は自覚されやすいが、「意味がある」レベルの価値は自覚されない場合が多く、優秀な営業パーソンは「雑談」を駆使し探り当てるという。マーケティング的にとても理にかなっていると著者は語る。
おわりに
ホールネスという言葉がある。個を重んじつつも、コト全体を対立させず、個あっての全体、全体あっての個と、その関係性を相互補完的にとらえる点に特徴がある。
令和はこのホールネスの時代になると著者は語る。
自分だけができるやり方で、世界の欠けたピースを埋めていく。
自分だけが埋められる、世界にかけたピースが必ずあるはずで、それはどんなものであれ特別なものなのである。
皆さんに埋められることを待っている、世界の掛けたピースがきっと見つかりますようにと著者は願っている。
From Summary ONLINE
本書は、「マーケターのように生きる」ということを一つの思想として、解説してくれる一冊である。
本要約では、「PART1 人の役に立ち、自らの価値を高める「マーケターのように生きる」という思想」に着目し、本書の主張を一部抜粋して紹介した。
本書では、PART2の「マーケターのような生き方」4ステップでは、より具体的な価値のつくり方についてまとめている。マーケティングの人生や仕事、キャリアへの活かし方について丁寧に語られている。
「やりたい事がない、見つからない」という方にぜひおすすめしたい一冊である。