インフォメーション
| 題名 | ユダヤ人大富豪の教え |
| 著者 | 本田 健 |
| 出版社 | 大和書房 |
| 出版日 | 2006年2月 |
| 価格 | 880円(税込) |
偉大な人物のもとに弟子入りし、密度の濃いレッスンを受ければ、きっと人生は飛躍的に変化する――そう考えたことはないだろうか。もし読者が、「わかってはいるけれどなかなか出会いがない」というなら、ぜひ本書を手にとってもらいたい。きっと人生で成功するためのヒントが見つかるはずだ。
本書は、大ベストセラー『「幸せな小金持ち」への8つのステップ』以来、数多くのベストセラーを生み出してきた著者の最高傑作ともいえる1冊である。著者は、経営者、投資家、はたまた作家として成功を収めているが、その思想や行動様式の根源には、ユダヤ人大富豪のメンター(助言者)の存在があった。著者が学生時代、アメリカで出会ったという大金持ちの老人、ゲラー氏の教えを対話形式でつづったのが、本書『ユダヤ人大富豪の教え』である。
本書のなかで著者は、「3日以内に1000人分の署名をもらう」「電球を1000個売る」など、数々の課題を乗り越えながら、お金持ちになるための心構えや手法を学んでいく。困難にぶつかったときに創造的なアイデアを出せるかどうか、自分らしい人生を生きることに集中して、お金のことや成功することを忘れられるかどうか、自由人と不自由人で異なる人生のルールを受け止められるかどうか…。含蓄に富んだ言葉は枚挙にいとまがない。こういった心構えのほかにも、セールスの秘訣やスピーチの極意、人脈作り、お金に関する知識など、成功に必要なノウハウにも、具体的に触れている。
お金のリテラシーをわかりやすく示した点は、これまでに出された著作と同様だが、著者の具体的なアイデアを示した点が目新しい。また、老人との「対話形式」を採用することで、あたかも自分が大富豪の教えを受けているかのような感覚になるのも、本書の大きな魅力であろう。久々にファンならずとも楽しめる本格的な1冊が登場したと言えるだろう。(土井英司)
引用:大和書房
ポイント
- 世の中には、「自由人」と「不自由人」の2種類しかいない。金持ち(自由人)になれば、多くの人を助けることができる。お金に縁がない人(不自由人)には、その力はない。金持ちは、お金や知恵を使って、多くの人を助けることができるのだ。
- 幸せに成功したければ、自分が大好きなことを仕事にしなさい。人は、エネルギッシュに生きている人物に魅了され、心から応援したいと思うものだ。
- 人生は「考えること」と「行動すること」の2つでできている。これまで考えてきたこと、それを行動に移してきたことの集大成が、今のあなたである。素晴らしい人生を生きたければ、頭の中に幸せのもととなる考え方を入れなければならない。
サマリー
プロローグ
大学生である青年ケンは、将来に対する漠然とした不安を抱えながら、アメリカのフロリダを旅行していた。
そこで、たまたま滞在していた場所の近くに、「信じられないほどの資産を持つユダヤ人の大富豪がいる」という噂を耳にする。
その人物こそが、後の師匠となるゲラー氏である。
ゲラー氏は、ニューヨークのダイヤモンドビジネスで成功した後、不動産業を営み、ホテルやショッピングセンターを全米に展開する大富豪だ。
ケンは、「成功の秘訣を知りたい。この老人から学びたい!」と強く願い、ゲラー氏の自宅を訪ね、弟子入りを志願したのである。
自由人と不自由人
世の中には、「自由人」と「不自由人」の2種類しかいない。
▪️ 自由人
経済的・社会的・精神的に独立しており、誰からの援助や指示も受けず、その人自身の考え通りに人生を生きている。
▪️ 不自由人
経済的・社会的・精神的に誰かに依存しており、自分は誰なのか、自分が何をやりたいのかもわからない。
これを聞くと、自由人は最高に良い存在だと思われるだろう。
しかし、自由人はその代償として、世間からの誤解や批判、そして内にある罪悪感などを払わなければならない。
それを理解した上で金持ちになりたいのか。
あるいは、人によっては、普通の人生を送った方が幸せだと感じることもある。
ゲラー氏は言う。
「金持ちになれば、多くの人を助けることができる。お金に縁がない人には、その力はない。金持ちは、お金や知恵を使って、多くの人を助けられるのだよ」
ケンは、ゲラー氏の話を聞き、ますます自由人の仲間入りをしたいと思うようになった。
自分を知り、大好きなことをやる
多くの若者は、自分が何者なのかわからないまま、自分以外の何者かになろうとして、混乱したまま生きている。
例えば、本当はデザインの才能があるのに、頭が良かったばかりに法律の学校に進み、その結果、次第に人生に窮屈さを感じてしまう。
もし自分を知り、好きなことを追いかけていたら、そうはならなかっただろう。
夢を追いかけることを忘れ、安定した人生を選んだ人は、「退屈な人生を生きる終身刑」を自らに科しているようなものだ。
最初に「自分を知る」という、少し遠回りに見える作業を怠ったツケは、思った以上に大きい。
なぜなら、自分が誰なのかわからなければ、どれだけ社会的に成功しても、幸せにはなれないからである。
ゲラー氏は言う。
「幸せに成功したければ、自分が大好きなことを仕事にしなさい」
人は、エネルギッシュに生きている人物に魅了され、心から応援したいと思うものだ。
まずは、自分が魂を打ち込める何かを見つけ、それに最大限のエネルギーを注ぐべきである。
あまり深刻に考えなくても、小さい頃から自分が好きだったことを思い出し、日常の中で少しずつやってみることだ。
思わぬところから、自分の人生のヒントを見つけることができるだろう。
思考と感情の力を知る
人生は「考えること」と「行動すること」の2つでできている。
これまで考えてきたこと、それを行動に移してきたことの集大成が、今のあなたである。
素晴らしい人生を生きたければ、頭の中に幸せのもととなる考え方を入れなければならない。
しかし、考えてもその通りにならないこともあるだろう。
そんなとき、自分の思考を探っていくと、実は思い通りにならなかった現実を、自ら望んでいたことに気づく場合がある。
ケンは、なかなかガールフレンドができないと悩んでいるとしよう。
だが、心のどこかで、まだ自分は若いので、いろいろな女性と付き合いたいと考えている。
そして、しばらくはそんな楽しい時間を過ごしてから、理想の女性を探そうと思っているのなら、ケンの本心は特定の彼女を望んでいないということになる。
さらに、思考が人生をつくっているのと同じように、感情もまた人生をコントロールしている。
例えば、好きでもない仕事に追われる生活を、奴隷でもないのになぜ続けているのだろうか。
答えは、人生に変化を起こすことへの恐れがあるからだ。
それが自分の幸せにつながらないとわかっていても、人は現状の生活にしがみつこうとする。
つまり、恐れによって人生をコントロールされているのだ。
感情に人生を支配されないためには、まずその力を知ることが大切である。
自分が感情に支配されていると気づくだけで、その影響から半分は自由になることができるのだ。
絶対的な友情は、人生で最も大切な財産
良い人脈を築くことは、人生の幸せと成功に不可欠である。
人脈とは、無理を言える友人のことだ。
例えば、夜中の1時に電話をかけて、無理を聞いてくれる友人が何人いるだろうか。
年齢ではなく、その人とどれだけ深い関係を築いているかによって、人脈としての価値は決まる。
「では、どのように人脈を作ればよいのでしょうか」とケンは尋ねた。
成功者は、コミュニティーや社会に還元しようとする熱い情熱を持っている。
そうしたボランティア団体の一員として活動することが大切であると前置きした上で、ゲラー氏はこう語った。
「そこでは、あくまでも自分の尊厳を守りながら付き合うことが重要である。
偉い人には、あたかも彼が偉くないかのように接し、偉くない人には、あたかもその人が偉い人であるかのように接すると、相手は驚きと敬意をもって君を見るだろう」
ネットワークづくりは、すぐに利益をもたらすものではないかもしれない。
しかし、それは満ち潮のようなものであり、気づいたときには、その人脈によって押し上げられ、一気に高みへと導かれているのだ。
利害関係を超えた友情は、人生で最も大切なものの一つである。
すべてを投げ出しても守りたいと思える友人がいるなら、あなたは最高に幸せである。
そして、もしあなたがそのような人間であるなら、同じ思いを持つ友人が、すでに周りにたくさんいるはずだ。
From Summary ONLINE
本書は、成功哲学やお金の本質を「物語形式」で学べる大ベストセラーである。
「お金持ちになるためのノウハウ」というよりも、「自由で幸せな人生を生きるための知恵」がたくさん詰まっている。
この物語に登場するゲラー氏は、実在する人物である。
彼の「好きなことをやっていい」というメッセージは、義務感で働いている人にとって、大きな救いとなるだろう。
ただし、本書で述べられているように、「自分を律すること」や「徹底した思考」が不可欠である。
また、「大金持ちの人にも大きなリスクがある」という点も印象的であった。
平穏に、大金持ちにならない人生を選ぶこともまた、自分自身の選択として認めてよいのである。
ゲラー氏が伝える、幸せな金持ちになるための「17の秘訣」は、心が豊かになり、前向きな気持ちになれる一冊である。