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【それ、すべて過緊張です。】

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題名それ、すべて過緊張です。
著者奥田 弘美
出版社フォレスト出版
出版日2025年2月
価格1,925円(税込)

 

多忙すぎ、困難な状況 ……
高ストレスで緊張がほどけない状況が「過緊張」
「仕事が終わって家に戻ってからも、職場での出来事が頭から離れず、なんだか落ち着かない」
「あのときの自分のした対応が、ちょっとまずかったかなあと気になって、休日もふっと不安になる」
「顧客や上司、同僚からいわれた言葉を、何回も思い出してしまいイライラして、家族にあたってしまう」
「明日しなくてはならない仕事のことが、夜寝る時間まで、ずうっと気になって寝つきにくい」
このような苦痛を感じ始めているなら、放っておいてはいけません!

これらはいわゆる「過緊張」と呼ばれる状態であり、その状態が続くと、高確率で心や身体に不調が起こってくるからです。
過緊張は、正確に表現すると「ストレスにより交感神経系の緊張が過度に続いている状態」です。

過緊張は、仕事をしている人なら、誰しもが日常で経験します。
仕事の負荷や心労が増えてきたり、人間関係がうまくいかなくなってきたりすると、おどろくほど多くの人が容易に過緊張になってしまうのです。

この過緊張が、早めに、自然に、解消されれば、基本的に問題ありません。
しかしうまく解消されずに、週単位、月単位で継続してしまうと、必ずといっていいほど、心身に本格的な不調があらわれてきます。
なぜならば、過緊張が続くということは自律神経系のバランスの乱れが続くということであり、それが長引けば長引くほど「自律神経失調」状態になるからです。

自律神経失調状態になると、頭痛、めまい、腹痛、微熱、ひどい倦けん怠たい感などの身体の不調や、不眠、気力低下、集中力低下、憂うつさなどの心の不調が本格的に出現してきます。そして仕事をはじめ日常生活が、正常に送れなくなってくるのです。

過緊張ケアが早め早めにできるようになると、心や身体の不調を未然に防止することができるようになります。
そして良い体調や、気力・集中力をコンスタントに維持できるため、パフォーマンスが継続して出せるようになります。

一時期には、心身に鞭打ちながら必死で頑張って大活躍。だが、そのあとに体調を崩してしまい、仕事で思うような成果が出せなくなった。
さらに体調不良が悪化してしまい、長期の戦線離脱を余儀なくされてしまった。
……こうした状態になると、会社にとって大きな損失になってしまいますし、ご自身のキャリアにとってもつらい痛手となってしまいます。

かたや「仕事が安定的にできる人」「ムラなくコンスタントに成果が出せる人」というのは、上司やクライアントから「あの人に任せておけば、いつもきちんと仕事を仕上げてくれるので安心だ」と、大きな信頼を獲得できます。そしてその状態が積み重なっていくほどに評価も必然的に高くなります。
つまり「仕事がデキる人」は、「自分で自分の心身のケアがデキる人」といっても過言ではないのです。

精神科医として約25年、産業医として約12年の著者の知見、経験から導き出した過緊張ケアの方法を、あまねく書き綴った本書。長い仕事人生の幸せな成功のため、過緊張ケアに活かしてください。

引用:フォレスト出版

ポイント

  • 現代社会では、昼でも夜でも変わらずに仕事や活動ができる環境のため「過緊張」の状態になりやすい。
  • 「過緊張」とは自律神経系のバランスが崩れ、本来はリラックスモードの副交感神経系へ切り替わらないといけない夜においても、ずっと興奮し続けてしまう状態を指す。
  • 過緊張症状は放置してはならない。レスト・リラクゼーション・レクリエーションを通して、早期にセルフケアすることが重要。

サマリー

はじめに

本書は精神科医として約25年間、産業医として約12年間のキャリアを持つ著者が、一人でも多くのビジネスパーソンに「過緊張」についての知識とセルフケアの手法を伝えたいという意思のもとに執筆されたものだ。

過緊張にならないための予防方法を始め、過緊張に陥ったときのセルフケアなどが詳しく紹介されている。

人間は本来、昼行性の動物である。

日の出とともに活動に入り、日の入りとともに休息して眠るという、自然に備わっている生体リズムを持っている。

ところが、現代社会においては科学技術の進歩によって、昼でも夜でも変わらずに仕事や活動ができる環境を手に入れてしまった。

ONとOFFの切り替えが曖昧になり、現代人はストレスを抱え込みやすい状況になっている。

それはすなわち「過緊張」の状態になりやすいということである。

精神科医、そして産業医として長年従事してきた著者は、長い仕事人生において最も大切なことは、安定したパフォーマンスを着実に積み重ねていくことであると考える。

そのため、真に仕事のできる人とは「自分で自分の心身のケアがデキる人である」と訴える。

本書では、そんな仕事がデキる人になるために必要不可欠な知識である「過緊張にならないための方法」が記された現代を戦うビジネスパーソン必読の一冊である。

交感神経と副交感神経

二系統の自律神経系

人間の身体には、基本的な生命活動をつかさどっている自律神経系という重要な神経系がある。

自律神経は循環、呼吸、ホルモン分泌、排せつ、体温調整などといった生命の維持に欠かせない機能をコントロールしており、ほぼ全身に分布している。

そして、この自律神経系は「交感神経」と「副交感神経」の二系統の神経で成り立っており、互いに相反する役割を担っているのだ。

本書を読み進めるにあたっては、この二系統ある神経の役割を理解することが非常に重要になる。

それぞれの役割についてみていこう。

交感神経

交感神経は「活動時」に優位になる神経系である。

すなわち、我々が日中仕事をしたり活動したりするONタイムに働いている。

交感神経は、心拍数を上げて血圧を上昇させ、体温を程よく上昇させる。

脳は覚醒状態となり、筋肉は緊張し、素早い行動やテキパキした思考が可能になる。

一方、胃や腸の動きは抑制され、食べ物の消化・吸収は活発に行われなくなる。

交感神経が優位なONタイムは、身体のエネルギーはどんどん消費されていく。

副交感神経

副交感神経は「リラックスしているとき」に優位になる神経系である。

心拍数や血圧を低下させ、筋肉の緊張を緩める働きがある。

夕食時になると副交感神経が次第に優位になっていき、抑制されていた胃腸の動きが活発になり、入ってきた食べ物が消化吸収されていく。

覚醒してきた脳もクールダウンしていき、夜に向けて自然と眠くなっていく。

副交感神経が優位なOFFタイムでは、消費されたエネルギーが再度蓄えられていき、全身の疲労が回復していく。

過緊張とは?

過緊張とは通称であり、正式な医学病名ではない。

「自律神経系の交感神経が、ストレスにより過度に緊張しているために起こる症状」

この症状のことを、本書では「過緊張」と表現している。

活動モードの交感神経系が、本来はリラックスモードの副交感神経系へ切り替わらないといけない夜においても、ずっと興奮し続けてしまう状態を指す。

すなわち、自律神経系のバランスが崩れてしまうのだ。

ではなぜ、過緊張が発生してしまうのか?

それは「ストレス」により、交感神経と副交感神経の切り替えが阻害されるからである。

ストレスには、人間関係のトラブルや仕事のプレッシャーなどによって引き起こされる心理的ストレスと、長時間労働や過密スケジュールなどによる身体的ストレスなどが挙げられる。

過緊張が発生するのは、これら心理的・身体的なストレスが複雑に絡み合ったときだ。

心や身体にストレスが発生したために、のんびりとリラックスしていられない状態が続くと、自律神経系のバランスが崩れ、過緊張症状が出現するのである。

過緊張になりやすい人

本書では、過緊張になりやすい人の特徴を5つ挙げている。

完璧主義タイプ

物事を細部まで自分流に完璧に仕上げたい。

仕事も日常生活においても、自分の決めた目標やタスクを何がなんでもやりとげたいと頑張ってしまうタイプである。

自分の決めたゴールやレベルに達するまで頑張り続けてしまうため、公私ともに集中して作業するONタイムが長くなりがちになる。

そのため、休憩や睡眠といった副交感神経を優位にするOFFタイムを削ってしまう。

真面目がんこタイプ

組織や社会のルールをしっかりと守ろうとするタイプである。

また、人に迷惑をかけることが嫌で、何がなんでも決められた任務や責任を果たそうとする。

ルールや慣習を守ろうとするため臨機応変な対応が苦手で、環境が大きく変化したときに適応するのに時間がかかり、過緊張状態に陥りやすくなる。

NOと言えない自己犠牲タイプ

人の顔色を読み、自分を押し殺してしまう傾向が強いタイプである。

嫌な仕事や気の進まない依頼でもNOと言えず、内面にストレスを溜め込みやすい。

また、プライベートにおいても、自分が疲れていても家族や友人の要求にNOと言えない。

ついつい無理をしてしまって休息やリラックスの時間を犠牲にし、過緊張に傾きやすくなる。

せっかち&負けず嫌いタイプ

働き者で負けず嫌い。

常に「何かしなくちゃ」とスキマ時間ができると仕事や勉強、家事などを詰め込んでしまうタイプ。

日々のスケジュールが目一杯詰め込まれてパンパンになっており、リラックス時間や休息時間は軽視する傾向がある。

睡眠や休息の時間をどんどん削っていくので、心身が休まらず過緊張状態に陥りやすい。

心配性&気疲れタイプ

繊細かつ心配性で、些細な出来事も気になりネガティブな心配が広がってしまうタイプ。

他人にどう思われているかが気になり、他人に対して常に警戒心を感じている。

プライベートの友人であっても相当気を遣って接しているため、楽しい時間であっても気疲れして疲労が溜まってしまう。

リラックス時間や休息のコントロールが自分でできない状態が続くと、過緊張になってしまう。

軽度の過緊張に陥ったときのセルフケア

著者は「過緊張症状を自覚したときには絶対に放置してはならない」と強く訴える。

身体の病気であれ、メンタルの病気であれ、あらゆる病気は「早期発見・早期治療」が鉄則だ。

そのため、早めに過緊張状態に気づき、適切に過緊張ケアをすることが最も重要である。

過緊張に本格的に陥ってしまった場合、セルフケアではなく医療機関を受診することになる。

一方、軽度であった場合は、セルフケアで症状を改善させることも可能だ。

ここでは、軽度の過緊張に陥った場合のセルフケアについて紹介する。

レスト 〜休息・休養〜

まず、真っ先に行うべきは心と身体の休息・休養である。

「安全かつ快適な部屋で十分に心と身体を休める」

「十分に時間をかけて、栄養のある食事を過不足なく摂る」

「夜に、しっかりぐっすりと睡眠をとる」

これらは、正常な心と身体の機能を回復するために必要不可欠な行為である。

リラクゼーション 〜心や身体の緊張を緩める活動〜

レストがしっかりとれて心身のエネルギーレベルが回復したのちに、このリラクゼーションを行うと、相乗効果で過緊張がほぐれていく。

「心地よく入浴して、身体をリラックスさせる」

「ストレッチやヨガ、瞑想などで筋肉の緊張をほぐし、呼吸を整える」

「アロマを焚いたり、音楽を聴いたりして気持ちを穏やかにし、心身の緊張をほぐす」

リラクゼーションは、レストと比較してエネルギーを使う行動であるが、呼吸を落ち着かせたり、筋肉の緊張を解くなど、精神を安定させる効果がある。

レクリエーション 〜楽しみや気晴らし、趣味〜

リラクゼーションと比較し、エネルギー消費量がさらに多くなる。

十分にレストがとれてリラクゼーションで心身の緊張がほぐれたのちに行うケアである。

趣味や娯楽、好みのスポーツやゲームなど、仕事以外の好きなことをする時間を持つことで、心の疲労やストレスの解消に役立てる。

From Summary ONLINE

昼夜関係なく働くことが可能となったこの現代においては、いかにストレスをケアして安定したパフォーマンスを発揮し続けられるかどうかが、非常に重要なテーマとなっている。

人間は昼行性の動物であり、昼夜問わずに働き続けることは本来不自然な姿だ。

一時的に乗り越えられたとしても、無理をしたその代償は決して小さいものではない。

過緊張に対する正しい理解とセルフケア・予防方法を理解することは、よりよい人生を送るにあたってまさに不可欠な知識だ。

本書は、そんな現代の人々にとって必要な知識を与えてくれる非常に貴重な一冊である。

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