インフォメーション
| 題名 | ころばぬさきのねこ〜病気にならない猫の飼い方〜 |
| 著者 | 伊藤 裕行 |
| 出版社 | フローラル出版 |
| 出版日 | 2023年6月 |
| 価格 | 1,595円(税込) |
読んでて思わずキュンっとしてしまう、
猫飼育のためのノウハウ本がついに完成!
・猫を飼おうか迷っている
・猫を最近飼い始めた
など飼育に関して初心者の方から、
猫を数年飼ってきていて猫の老後を気にかけ始めた
飼育玄人の人まで、
全ての猫好きさんが読める書籍です。
猫の飼育本というと、文字だらけで
少々読みづらさが目立つものも多いですが、
本書はとにかく読みやすく!を意識して
作られています。
可愛くスラスラと読んでいけるだけでなく、
なるほど!となるような知識や
ノウハウもしっかり書かれているので、
猫の飼育に困ったら
ぜひ手に取っていただきたい1冊です。
引用:フローラル出版
ポイント
- 猫を健康に育てるためには、まず迎える部屋を整える。観葉植物や花の中には猫に有害な毒をもつ種類もあるので、注意が必要。また、壊されたくないものは置かないようにしよう。
- 猫と遊ぶことは大切だ。もっと仲良くなれるし、運動不足解消にもなり、体調の変化にも気づいてあげられる。猫はなでられるのも好きだが、しつこく触るとストレスになるので注意しよう。
- 爪をとぐのは猫の本能。壁や家具、ソファなどには爪とぎ防止シートを貼り、爪とぎグッズを用意する。また、1カ月に1回程度、爪を切ってあげよう。
サマリー
音声で聴く
お家に迎えるための準備
猫を健康に育てるためには、さまざまなものをそろえる必要がある。
家に迎える当日から使うものは、前もって準備しよう。
アイテムは、食器&キャットフード、トイレ、寝床、キャットタワー、ケージ、キャリーケース、つめとぎなど。
迎える部屋を整えることも大切である。
コンセントにはカバーを、カーテンは猫が登りにくい素材のものに替え、ゴミ箱はフタ付きのものにする。
観葉植物や花の中には猫に有害な毒をもつ種類もあるので、注意が必要だ。
また、猫はものを落とすのが好きなので、ガラスのフォトフレームなど、壊されたくないものは置かないようにしよう。
猫と人の健康で幸せな生活
猫の生活リズム
猫は1日の60%を寝て過ごし、早朝と夕方に活発に動く。
自分の縄張りがあるので、朝と夜には縄張りをパトロールし、壁や家具には体をすりすりしてにおいをつける。
においが消えていると猫は不安になるので、ゴシゴシ掃除をしすぎないようにしよう。
環境の変化はストレスになるので、部屋の模様替えをするときは、猫の様子を見ながら少しずつする。
猫とのコミュニケーション
猫は遊んでくれる人が大好き。
遊ぶことでもっと仲良くなれるし、猫の運動不足解消にもなり、体調の変化にも気づいてあげられる。
猫は本来、狩りをする動物なので、「追いかけて捕まえる」ことがしたい。
おもちゃの猫じゃらしやボールなどを用意するとよい。
なでられるのも好きなので、アゴの下、ヒゲの付け根、目の上などを触ってあげると喜ぶ。
ただし、しつこく触ると猫にはストレスになるので注意しよう。
また、しっぽを見ると、猫の気持ちがわかる。
うれしいときはしっぽは真上にピーンと立ち、怖いときや怒っているときは毛が逆立ってふくらむ。
横に振りながらパタパタと床にたたきつけているときは、イライラしている。
しつけのポイント
トイレを教える
猫は砂があればトイレと理解するので、猫砂の上にのせてあげればすぐに覚える。
教えなくても、本能で砂を掘り、砂をかけるという行動をする。
トイレの外で排泄してしまうようなら、気に入らないところがあるのかもしれない。
場所、砂、広さなどを変えてみよう。
爪とぎ対策をする
爪をとぐのは、猫の本能だ。
傷つけられないように、壁や家具、ソファなどには爪とぎ防止シートを貼り、爪とぎグッズを用意する。
爪とぎグッズには、タテ・ヨコ置き型、素材も段ボール、麻・綿などがあるので、いろいろ試して猫の好みのものに。
また、爪がとがっていると、人を傷つけたり、猫自身がケガをすることもある。
1カ月に1回程度、爪を切ってあげよう。
攻撃行動への対処
猫が噛みついたりしたとき、大きな声で叱ったり叩いたりすると、近づかなくなったり、余計に攻撃するようになる。
無言ですっとその場から離れよう。
攻撃行動が頻繁に起こる場合は、動物病院で相談するのもよい。
健康に暮らすための食事
必要な栄養素
猫に必要な栄養素は、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、炭水化物。
市販のキャットフードで「総合栄養食」と呼ばれるものは、これらをバランスよく摂れる。
「一般食」と表記されているフードは栄養が偏るので、主食ではなくおかずとして考える。
食事の量は猫の体重によるので、パッケージの表示で確認しよう。
一度にたくさん食べる猫もいれば、少量ずつ食べる猫もいる。
1日の必要摂取量が守られていれば、回数にはこだわらなくてよい。
水も欠かせないので、いつもきれいな水をたっぷり置いておこう。
危険な食べ物
人の食べ物の中には、猫が食べると中毒症状を起こしたり、病気の原因になるものもある。
ネギ類、イカ・タコ、チョコレートはNG。
アルコールやコーヒーなどもよくないので、猫がいるところには置いておかないようにしよう。
健康状態をチェックする
行動をチェック
猫は自分から「痛い」「苦しい」とは言わないし、むしろそれを隠そうとする。
日ごろから行動をチェックしよう。
歩き方・座り方が変わった、うずくまっていて動かないなどは、不調のサインかもしれない。
少しでもおかしいと感じたら、動物病院を受診する。
食事・飲水量をチェック
病気以外でも、フードや食器が好みでないなどで、食欲がない場合もある。
しかし、好きなフードなのにまったく食べようとしないなど、ふだんと様子が違う場合は要注意だ。
また、猫はもともとあまり水を飲まず、そのことでかかりやすい病気もある。
逆に、ふだんより水をたくさん飲んでいるときは病気にかかっている可能性もある。
日頃の飲水量も確認しておこう。
体重測定をする
体重の増減は健康のバロメーター。
毎日体重測定をして、変化を確認していれば、早めに不調を発見できる。
太りすぎはさまざまな病気の原因となるし、急激に体重が減ったら病気のサインかも。
見た目や、なでることでも体形の変化がわかるので、見て触れて、チェックしてあげよう。
肥満を予防するには、フードの適正量を守り、おやつは1日の必要カロリーの2割程度にする。
運動不足も肥満の原因になるので、遊びを取り入れて運動量を増やそう。
From Summary ONLINE
獣医師が書いた、猫の飼い方の入門書である。
単なる飼い方の知識だけではなく、猫も人も健康で幸せに暮らすことにポイントを置いている。
特に猫の健康面に関することは丁寧に書かれ、老齢の猫への接し方も紹介。
猫を大切に健やかに育てたい人には、ぴったりの一冊だ。
かわいい写真が満載なのも、猫好きにはたまらないだろう。
冒頭の「ニャン白宣言!」も楽しい。