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【グローバルに通用する英語独学バイブル】

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インフォメーション

題名グローバルに通用する英語独学バイブル
著者ゆう
出版社大和出版
出版日2025年6月
価格1,760円(税込)

聞き取れない・話せない……それでも諦めなくていい――純ジャパだからこそ、語彙・リーディング・ライティング・発音・リスニング・スピーキングの苦手&弱点をマスターすれば武器になる。ここまでできれば世界で勝負できる!

引用:大和出版

ポイント

  • 「英語のシャワーを浴びていれば自然と話せるようになる」といった幻想や、「ネイティブの子どもと同じ学び方をすればいい」といった理屈は、大人には当てはまらない。長い時間、日本語だけで生活してきた大人の脳は子どもとは違い、意識的な訓練と継続的な努力を前提に学習を組み立てる必要があるからだ。
  • 語彙は英語学習の基礎体力と位置付けられる。多読や聞き流しだけで語彙が勝手に増えることはなく、大人なら単語帳での反復がもっとも合理的だ。
  • 著者は「英語は体育だ」と言い切る。つまり、頭で理解しても、体がその通りに動かなければ話せないということだ。基礎となる暗記やライティングもスピーキングの土台作りに直結するのだ。

サマリー

はじめに

本書は、海外経験がまったくないまま社会人になり、英会話すら苦手だった著者が、アメリカ赴任をきっかけに独学で英語を身につけざるを得なくなった状況から始まる。

切羽詰まった環境で試行錯誤を繰り返し、「これは確かに効いた」と実感できた勉強法だけを抽出したのが本書である。

華やかな成功話ではなく、泥臭い積み重ねの記録とその方法論が中心に据えられている。

著者はまず、大人が英語を学ぶ際にありがちな誤解を否定する。

「英語のシャワーを浴びていれば自然と話せるようになる」といった幻想や、「ネイティブの子どもと同じ学び方をすればいい」といった理屈は、大人には当てはまらないと断言する。

長い時間、日本語だけで生活してきた大人の脳は子どもとは違い、意識的な訓練と継続的な努力を前提に学習を組み立てる必要があるという考え方が、本書全体の土台になっている。

本書が想定する読者は、「海外で英語を使って仕事をしたい」と心のどこかで思ってはいるものの、自分には縁のない話だと諦めかけている大人だ。

著者は、英語を話せる未来は遠く離れた世界ではなく、いまの延長線上にちゃんと存在すると語りかける。

そのために、各章で必要なスキルや学習手順を具体的に示していく。

構成は6つの章からなる。

「語彙」「リーディング」「ライティング」「発音」「リスニング」「スピーキング」という順番で、英語の四技能に加え、基礎となる語彙力と発音をあえて独立させて解説している。

どれか一つを強化すれば済むという話ではなく、複数の技能が互いに作用しながら伸びていくという観点が一貫している。

また、章末には著者自身のアメリカでの奮闘記がストーリー形式で挟まれ、読み物としての側面も強い。

■ PART1 語彙

語彙は英語学習の基礎体力と位置付けられる。

多読や聞き流しだけで語彙が勝手に増えることはなく、大人なら単語帳での反復がもっとも合理的だとされる。

単語を覚えては忘れ、また覚え直すという過程そのものが学習であり、忘れたからといって自分に責任があるわけではない。

さらに著者は、「知っているつもりの単語(認識語彙)」「実際に使える単語(運用語彙)」を明確に区別する。

後者を増やすには、文の中で単語を使う経験が必要になる。

■ PART2 リーディング

英語が読めない理由は一つではないという指摘から始まり、問題点は五つのパターンに整理される。

そのうち最大の障害は語彙不足であり、文法や読解テクニックよりも先に語彙を固める必要がある。

英文を分解して構造を理解する作業、精読と多読を目的に応じて切り替える姿勢など、読解力を段階的に伸ばすための方法が示されている。

また、オーディオブックや英語ニュースレターなど、継続しやすい教材の活用もすすめている。

■ PART3 ライティング

書けない原因を正しく理解することが出発点だと著者は述べる。

必要なのは「使える語彙」「使える文法」であり、知識として覚えているだけでは文章にならない。

ネイティブの文章を観察し、言い回しや文のリズムを取り入れることで自然な英文に近づいていく。

書く量を増やすことがそのままスピーキング力にもつながる点も強調されている。

■ PART4 発音

発音は軽視されがちだが、コミュニケーションの根幹である。

カタカナ英語に頼る限り通じにくく、誤解も生まれる。

英語の音を正しく理解するために発音記号を扱えるようになり、英語独特の音の幅を捉える必要がある。

日本人の弱点を把握している日本人講師から学ぶメリットや、アプリを使った練習など、現実的なアプローチが紹介されている。

■ PART5 リスニング

四技能のなかでも最も苦労する分野とされ、その理由は三つの課題に整理されている。

発音記号が理解できていないと英語の音を正しく聞き分けられず、弱形やリエゾンの知識がないと自然な会話についていけない。

聞き流しは効果が薄く、意味を取りながら聴く「能動的な多聴」が求められる。

スクリプト付き教材の利用や、会話の流れを自分でつかみにいく姿勢などもポイントとして挙げられている。

■ PART6 スピーキング

著者は「英語は体育だ」と言い切る。

つまり、頭で理解しても、体がその通りに動かなければ話せないということだ。

基礎となる暗記も避けて通れない。

ライティングはスピーキングの土台作りに直結するため、積極的に書く経験を増やすべきだと述べる。

また、外国人のように英語で考える必要はなく、まずは正しい発音と十分な声量で伝えることが優先される。

英会話レッスンは実践の場であり、AI の登場によって練習環境は格段に整ったとまとめられる。

全体として、本書は「大人でも英語はやり方次第で伸びる」というメッセージを、著者の経験とともに具体的な手順で示している。

遠い世界の話に思える英語学習を、現実の延長線上にある目標として捉え直させてくれる内容である。

From Summary ONLINE

英語学習書でありながら、内容は「人生をどう切り開くか」というメッセージに満ちており、英語を学び直したい大人にとって、著者の経験は非常に現実的で励みになる。

うまい近道よりも、正しい順番で積み上げることの重要性が繰り返し語られており、読んでいるうちに自分にも続けられそうだという感覚が湧いてきた。

環境や年齢を理由に諦める前に、まず一歩を踏み出す勇気をくれる一冊である。

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